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2019年10月20日(日曜日)

10月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 16時01分41秒

 久々に刑事事件を受任した。ケンカした挙句相手を殴って怪我をさせたC男の弁護だ。一審で懲役1年の実刑判決を受けたが、自分の言い分をちっとも聞いてもらえなかったので控訴したいという依頼だ。

 一審判決は盛岡で、今は盛岡の拘置所にいる。

 近々仙台拘置所に移監されるだろうから、そうしたら面会に行こうと思って盛岡拘置所に問い合わせたところ、○日頃移監の予定というので、その後、仙台拘置所に、C男に接見に行きたいのだが在監していますかと電話で問い合わせたところ、個人情報だから電話では教えられないという。

 そんなバカな、私はC男の親から依頼を受けた弁護士ですよと言っても埒があかない。どうすればよいのか聞くと、弁護士の身分の証明と親からの弁護士選任届を添付して、文書で照会状を出して問い合わせるようにとのことである。

そんなことをしていたら、今日明日、接見しようと思っているのに間に合わないではないか。結局、検察官に問い合わせてやっと教えてもらえた。

 個人情報の保護とはいえ不便になったものだ。


2019年10月10日(木曜日)

10月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 16時00分43秒

 A子は手芸が得意で、細々と人形や小物を手作りしては施設や近所の人にあげている。

 その評判を聞いたB氏がやって来て「あなたの作品もやっていることもすばらしい。私の発行している雑誌で是非紹介したい」と言って取材し、作品をいくつか写真に撮って行った。

 その後、「あなたの作品を展示したい。販売するとかなりの利益が出ると思われるが、先づ展示会場を借りたり色々な費用がかかるので、とりあえず100万円を預けてほしい」と言われ、A子が「そのような大それたこと夫に相談してみます」と言ったところ、B氏は「いやいやこれは女性特有の仕事です。旦那様に相談しても得るところはない。展示会当日に旦那様に打ち明けてアッと驚かせた方が良いでしょう」と言われ、A子もその気になってB氏に100万円を預けた。その後、B氏と連絡がつかなくなったという。

 明らかな詐欺だ。B氏の名刺に書かれた株式会社の登記簿謄本を取ってみても、住民票を取ってみても、いずれも実在しない。もちろん電話もつながらない。告訴することも考えたが被害を取り戻せるかどうか…。

夫に相談することを断られた時に詐欺を疑うべきだったのだ。通常男性は社会的に仕事もしていて常識を身につけているから「これはおかしい」と気付く確率は高い。A子は外で働いたこともなく、世間の荒波にもまれたこともなく、人を信じやすいお人好だったのを狙われたのである。

 A子は大いなる勉強をした訳だが、その対価が100万円とはあまりに高すぎた。


2019年9月20日(金曜日)

9月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時57分55秒

 よく「お忙しいところをすみませんが」という枕ことばが使われる。結婚式や集会などでも「今日はお忙しいところをわざわざお運びいただき……」と言われる。忙しいということはリスペクトの対象になるのだろうか。私はそうは思わないのでいつも違和感を覚える。

 二昔前は、お金を沢山持っている人、稼ぐ人が羨ましがられた。一昔前は、お金よりも不動産を沢山持っている人が成功者とされた。今はどうだろう。不動産は負動産ともいわれ、その維持や処分が大変になった。

 今は、時間を持っている人が裕福なのではないか。たっぷり何にもしばられない時間を好きなだけ使う。好きな時に映画を見たり、仲間と飲んでおしゃべりしたり、混雑を避けて平日に出かけたり、そんな余裕のある人がリスペクトされるのではないか。

 だから「お忙しいところを……」というよりは、「折角おくつろぎのところを……」と言った方がピタリなんだがなぁ。


2019年9月10日(火曜日)

9月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時56分03秒

 電車で向かい側に座っている人を見てみると、10人中9人までがスマホを見ている。新聞や本を読んでいる人なんていない。何をそんなに夢中になってやっているのか、緊急の連絡事項かと思っていたら、隣の人のスマホが見えた。ゲームである。プラットホームて電車を待つ間もスマホゲーム、寸暇を惜しんでゲームをしているのである。

 オンラインゲームなどにのめり込み日常生活に支障をきたす「ゲーム障害」について、厚生労働省は治療指針の策定や相談対応できる専門人材の育成に乗り出す方針を決めた。ゲーム障害はスマートフォンやタプレット端末の普及に伴って世界各地で問題化し、WHOは2022年から運用される最新版の国際疾病分類で依存症の一類型に加えた。「ゲームをしたい衝動が押さえられなくなり、日常生活よりゲームを優先する」「健康を害するなどの問題が起きても続ける」などと定義している。国内でも18年に厚労省研究班が、ゲーム依存に近い「インターネット依存」が疑われる中高生が約93万人に上るとの推計を出した。

 私もテレビゲームにはまった経験がある。子どもから「ロードランナー」というテレビゲームを取り上げて、深夜あるいは明け方近くまでやっていた。ステージが上がる毎に難しくなり、2回チャレンジして失敗するとふり出しに戻る。なかなか頂点に行き着かないからいつまでも止められない。また「雀王」「悟空」といった麻雀ゲームにはまったこともあった。テレビ相手で「もうやめよう」という人がいないので、自分の意思が弱いといつまでも遊び続けている。

 もうろうとした状態で仕事に出ていたことを今では反省している。

 政府はゲーム依存症の人が、多くの医療機関で対応できるよう治療方針を整備するとともに、精神保健福祉士など患者の相談に応じる人材の育成を図ることにした。

 どこまで効果が期待できるやら。


2019年8月20日(火曜日)

8月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時53分59秒

 いわゆるモリ・カケ問題で、面会した時、ヒアリングした時の文書があったのなかったの、後で廃棄したの、改ざんしたのしないのという議論が姦ましく行われたことは記憶に新しい。

 書かれた物が残っているのかどうか、その内容が真実かどうかは大切なことなのである。

 80才のA子は度々私の事務所に来る。法律相談ではなく同居している息子や嫁の悪口を言いに来るようなもので、私ももてあましている。A子のグチの種は、息子夫婦が自分のお金の使い方に口を出してうるさい、自分を不あしらいにするといったものだ。今住んでいる家はA子の名義だから、それでは息子夫婦と別居して出て行ってもらいたいのかというと、それでは自分が掃除や料理など家事をやらねばならないから困るという。

 夫の遺産や自分の年金が入る通帳を持っていて、そこから自由にお金を使えるから別に不満はないはずだ。試しに預金通帳をみせてもらった。なんと時々10万とか20万とか下ろして、記載されている欄に、自分の手書きで「弁護士費用」と書き込んでいる。私がびっくりして、私が弁護士費用をもらっていないことを言うと、本当はパチンコに使っているのだが、それでは息子がうるさくて納得しないので、弁護士費用ということにしているという。私はお金をもらっていないし、従って領収書も出していないが、こんな記載が残されていたら後でどんな問題が起こるかわからない。私は念のためA子に「私は弁護士には一切お金を払っていません」という一筆を書いてもらった。息子に何か言われた時の保身のために。


2019年8月10日(土曜日)

8月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時50分42秒

 一昔前には、子どもは親の所有物だという意識から、生活に困り果てた母親が、子どもを殺して自分も死ぬという無理心中、また、障害を持つ子の将来を案じて、親が手にかけるという事件があった。

 最近は、幼児を虐待して死亡させるという事件が後を絶たない。母性は本能ではないのかと思う。私はもともと子ども好きな性格ではなかった。車中で子どもが泣いたりしていると、「何だ、うるさいな」と思っていた。それが自分で子どもを持ってみると、親を頼ってしがみついたりしてくる子が可愛いというか、不憫だと思う心ができて、それからは道ばたで泣いている子どもをみると、なんで泣いてんだろうと可哀想な思いを持つようになった。

 何で自分で生んだ子どもを床に投げつけたり、食事を与えず衰弱死させたり、なんと残酷なことができるのだろう。幼い子どもが一番必要としているのは親の愛であり、親しか頼る人がいないのだ。

 でも実際には幼児を虐待死させる親がいるのだから、これを何とかしなければならない。

 国は、児童相談所の体制強化や体罰禁止を柱とする児童虐待対策関連法を改正したが、これで事態が変わるとは思えない。

 政府は法改正案に先立ち、昨年7月には虐待防止の緊急総合対策を策定、今年2月にはその徹底・強化も打ち出していた。しかし、札幌市で衰弱死した2才の詩梨ちゃんの事件では、虐待通告から48時間以内に安全確認ができなかった場合に、強制的な立ち入りを調査する「48時間ルール」や、子どもと会えない場合、リスクが高いと判断すべきことなど、対策に盛り込んだことが実行されなかった。 また、東京都で虐待死した5才の結愛ちゃんの事件では、児童相談所が「一時保護」しながら、父親の圧力に負けて一時保護を解除している。虐待した親に子を委ねている。

 民法では、平成23年に法律を改定して、親権の行使が困難又は不適当な場合は、親権停止の審判ができるという規定を新設し、児童福祉法の改正で児童相談所長が親権喪失、親権停止の審判の請求ができるようになる。

 これらの規定を積極的に活用して、少しでも児童虐待死を防げるようにと切に願っている。


2019年7月20日(土曜日)

7月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時49分29秒

 A子が私の事務所に竹竿を持ってきた。
「何それ?」と聞くと、「先生が夫の暴力の証拠が必要だというので、証拠を持ってきた。毎日のようにこれで殴られている」と言う。

 A子は、何回も私の事務所に来て離婚したい、夫が同意しないので調停を出してくれと依頼していたが、私としては、何か暴力の証拠があるのかと聞いていたのだった。例えば夫に殴られ怪我をしたときの診断書、あるいは警察をよんで事情聴取受けた時の資料、あるいはDV相談に行った時の相談票のようなものを言っていたのだが。

 竹竿だけでは証拠にならないと言うと、A子は「じゃあこれに血でもついていればいいんですか」と聞く。それでも駄目なのだ。それがDNA鑑定でA子の血だというところまでは判明したとする。しかし、それが夫が殴った時に付いた血だというところまで立証しなければならない。

 そう説明するとA子は不本意な顔で竹竿を持ち帰った。


2019年7月10日(水曜日)

7月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時45分17秒

 中央署から電話、署員2人が指導に来るという。

 70才以上で、年に2回以上事故を起こした人が対象だという。確かに私は、この1年、軽い接触事故をやってしまった。女性2人の署員は、丁寧に注意し、おまけに事故防止のための小冊子や蛍光グッズを置いて行ってくれた。

 私としても反省点はあるので、それを話した。一つ、ナビのバックスクリーンが故障して写らなかった。面倒だと思ってそのままにしていたのを、早速修理に出した。一つ、以前より走行スピードを落とした。以前は、度々スピード違反で捕まっていたが、この5年間はスピード違反はゼロ(あまり威張れた話ではないが)。一つ、出発時刻を5分早くする。間に合わないと焦る気持ちが事故につながるからだ。

 このところ、高齢者の暴走による痛ましい事故が報道され、高齢者の運転免許の自主返納も増えているようだ。

 高齢者批判が募る一方、定年延長も提唱されているので、一律に免許返納を義務付けることは難しいのであろう。私も地方への出張では自ら運転することが多いので、今のところ返納は考えていないが、大きな事故を起こす前にいつ決断するか、覚悟しなければなるまい。


2019年6月20日(木曜日)

6月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時44分06秒

 A子は、離婚する際、一カ月に一回は子どもに合わせると約束した。

 離婚時、3才だった男の子は今は5才になる。幼稚園の行事も増え、友だちも沢山できて、よく知らない父親との面会は嫌がるようになった。それで何回か面会を断ってきたところ、元夫から面会の調停が出された。

 A子の相談を受けて、話を聞いてみると、元夫は子どもの遊ばせ方、接し方をよく知らず、これまでも子どもを連れて行って会わせても、一緒に遊んだり声をかけたりすることはせず、子どもの様子をただ黙ってビデオやカメラに収めているだけだという。

 それなら子どもの普段の様子を、ビデオや写真に撮って送ってやることにしたら、それですむのじゃないかと思い、元夫に手紙を出してそのような提案をしてみた。ついでに幼稚園のアルバムと、先日のお誕生日会の時ビデオに撮ったものを同封した。元夫はそれで満足したみたいで、これからも定期的に送ってくれればそれでよいということで、調停を取り下げてくれた。

 離婚後、子どもと面会をすることを望む父親は多いが、子どもと会って一緒に食事したり、動物園や博物館に行ったり、公園で遊んだりという接触を望むタイプと、子どもの成長を確認できればそれでよいというタイプがあるのだろうと理解した。


2019年6月10日(月曜日)

6月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時42分33秒

 平成30年に相続法の一部が改正され、来年1月13日から施行される。

 夫が死亡した後、現在居住している夫名義の家について、妻に居住権が認められるというのが大きな改正点だが、私が一番ありがたいと思う改正は、自筆証書遺言の方式が緩和されたことである。

 今までは、全文を自書する必要があったので、財産目録もすべて手書きしなければならず、不動産の地番や面積の数字をうっかり間違えると、書き直しするかまたは「〇〇字訂正」と自署して、そこへまた自署しなければならないというわずらわしさがあった。不動産や預貯金を沢山持っている人など大変だった。

 それが改正後は、パソコン等で目録を作成しあるいは預貯金通帳のコピーを添付し、それに署名押印すればよいことになった。目録にも署名押印をしなければならないので偽造も防止できるという訳である。

 それからまた、これまでは預貯金といった相続財産を、銀行などから引き出すことは相続人単独ではできず、相続人全部の申請でなければ預貯金を下ろせなかった。相続人同士仲違いをしていたり、あるいは一人が外国など遠方にいたり、施設に入っていて痴呆状態だったりしたり場合には、なかなか下ろすことができなかった。それが改正法では自分の相続分の3分の1は、単独で払い戻しが受けられることになった。たとえば、親の預貯金が600万円あって子ども2人が相続人だとする。長男の相続分は2分の1の300万円だが、その3分の1の100万円は単独で払い戻しができるので、当座の葬式の費用などに充当できるという訳だ。

 相続法は、昭和55年に改正されて以来大きな見直しがされていなかったが、この間、平均寿命は延び高齢化が進んできたので、大きく見直すことにしたのであろう。


2019年5月20日(月曜日)

5月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時38分52秒

 「夫に先立たれた妻は、それからは10年は余生を楽しむが、妻に先立たれた夫はまもなく妻を追うように亡くなる」とよく言われるが、私のまわりには妻に先立たれた後、元気に人生を楽しんでいる男達が多い。

 A男は料理教室に入り、花を愛でる会に入って野山を歩きまわり、町内会の会長を引き受けて町内便りの発行にも一生懸命だ。

 B男は、永年看病してきた妻が、亡くなる間際に「私が死んだ後は心おきなく好きなことをしてね」と言ってくれたといってゴルフ三昧だ。

 C男は妻を医療過誤で亡くしたので、医療者の会を作り、同じ境遇の人たちと勉強会を開いたり、医師会に要望書を提出したりと活躍している。

 人生永いのだ。配偶者を亡くした後も一人生あると思って有意義に暮らすのも悪くない。そのためには己の健康を維持するための努力を怠らないことだ。

 私も暴飲暴食を慎んで、早寝早起、適度な運動を心がけよう。


2019年5月10日(金曜日)

5月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 15時27分31秒

 今、働き方改革がいろいろと議論され、特に勤務医師の残業規制について検討されている。

 2月に私は、大病院に2週間入院したが、担当の医師は女性だった。緊急入院した私の手術は午後7時半までかかり、その後、手術の経過を夫に説明してくれたので、早くとも午後8時頃までは勤務していたのだろう。

 入院患者のための回診は朝8時過ぎ、夕方も回診があってこれは6時過ぎ、その間は外来患者を診ている。

 私の担当の女医さんは、2週間のうち休まれたのはたった2日。

 人ごとながら、この女医さんにどれだけ自分のための自由時間があるのだろうと心配になったものだ。

 回診の時は、それこそ患者に寄り添って、痛みや食欲などの話を聞き、適切にアドヴァイスして処置してくれる。

 こんなお医者さんには途中で諦めることなく、長く仕事を続けてほしいと心から願うが、そのためには過酷な労働が強いられる環境であってはならない。

 一方で医師不足、特に地方での医師不足は深刻で、まともな医療体制を維持するために、どうしても医師の長時間労働に寄りかかってきた部分があることは否めない。

 厚労省は今後、長時間労働の解消が難しい医療機関を重点的に支援。医師の地域偏在対策も強化する。特例の上限が適用される医師には休息の確保などを法律で義務づける方針だが、困難な問題の舵取りをまちがえないように強く政府に望みたい。


2019年4月20日(土曜日)

4月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 14時40分38秒

 私は、訴訟事件の約半分は判決ではなくて、和解で決着している。

 和解が成立するのは、裁判官の力量に寄る所が大きい。

 たとえば、300万円の請求だからハイ150万円で和解しましょうというやり方の裁判官は、和解上手とは言えない。
 300万円貸したから返せという訴に対し、被告は3300万円はもらったものだから返す必要はないと主張しているとする。裁判官は、双方の主張をよく検討し、証拠とてらし合わせて一応の心証を得る。双方の尋問をして、双方が相手方のことを「お前はウソ付きだ」「いやお前の方こそ言ったことをすぐくつがえす」などと言い争って感情的になった後では和解は難しいかもしれない。
 和解を勧める時期も大事なのだ。そして、もし判決にならこうだと一応の見解を示す。たとえば、300万円はやはり貸したものでしょう。でも今まで請求しなかったのだから、相手がもらったものだと思うのも、一応うなづける。
 しかし、相手は資力がないから、とうてい300万円を一括で払えないでしょう。仮に判決で300万円払えと出ても、払わなければ強制執行。でも財産もない、決まった収入もない人に何を強制執行しますか。それより何とかここで100万円でも払ってもらった方がいいと思いませんかと、原告を説得する。
 被告に対しては、判決になれば300万円払えという結果になるかもしれないが、何とか100万円工面すれば相手もそれで良いと言っていますよと説得して和解を成立させる。

 このような和解上手の裁判官に助けられて、私の事件の半分は決着しているのだ。


2019年4月10日(水曜日)

4月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 14時38分43秒

 4月、希望に胸をふくらませて入学・入社するシーズンである。
 しかし、早くもその夢が打ち砕かれるケースは沢山ある。

 私が相談を受けたA子は、入社早々、上司から歓迎会で新入女子社員はダンスを踊るように言われ、そのダンスが、開脚ポーズのわいせつなものだったのでとても嫌だった。でも上司に逆らうことができず、また、せっかく入社したのに辞める決心もつかず、その後もうつうつとした気分で仕事をしていたが、再び上司から飲み会でバニーガールみたいな格好をするように言われ、もう我慢がならないと言うのであった。

 会社に対して慰藉料の請求をし裁判官の勧めで100万円で和解したが、お金の問題ではない。会社及び上司が本当に反省したかどうかである。A子は会社を辞めずに仕事を続けているが、またつらい思いをすることがあったらいらっしゃいと言っているのに、その後、相談に来ないということは何とかやっているのだろう。

 B子ちゃんは、中学に入学したものの、入学当初から級友に執拗にからかわれ、筆箱などを隠される、靴の中に虫を入れられる、給食に砂をかけられるなどのいじめを受けていた。
 両親は、学校にそうしたいじめを報告し対処を訴えてきたが、改善されないでB子ちゃんの不登校が1か月にもなるので、思い余って相談に来た。

 そこで私は、子どもの権利委員会に所属していて、いじめ問題に詳しい弁護士である私の娘と共に受任して、仙台市教育委員会に手紙を出し、B子ちゃんが登校できるようになるための具体的な方策(本人が希望したときの保健室での休養、別室登校、スクールカウンセラー等による応相談、クラス替えなどの配慮)を求めた。
 また、学校長、クラス担任、学科主任と何回も面接した結果、やっと学校側も問題を認識し、信用できる専任の見守り教師をつけること、教室に入れない場合は別室を用意して学習指導をする。担任、養護教諭など全職員で、B子ちゃんの話に十分耳を傾け、前向きな気持ちになれるよう支えていくなどの改善策が打ち出された。
 
 あれから1年、その後の相談がないのでB子ちゃんは立ち直ってくれたかな。


2019年3月20日(水曜日)

3月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 12時55分42秒

 虫垂炎で2週間入院した。さんざん痛い思いをした。

 盲腸が、癒着して破れ、はみ出しているということで内視鏡手術をしたが、その後、腸が炎症を起こした。

 6人部屋だったが、つくづく日本人女性は(男性はいざしらず)、穏やかで思いやり深くいいなあと思った。それぞれ術後の痛みを抱えているにもかかわらず、車イスや点滴スタンドを運びながら、すれ違う時はお互い譲り合い、病室や洗面所では「お疲れ様」、「お先にどうぞ」、「お気遣いなく」、「お大事に」、「お世話になります」、「こちらこそ」などというやさしい言葉が飛び交っている。

 以前、ドイツの大学病院に入院して出産したことがあるが、日本人であることが珍しいということもあって、ひっきりなしに話かけてくる。それも「天皇制をどう思うか」、「日米関係は強い方が良いと思うか」、「ナチスのやったことはすべて悪い事だと思うか」など簡単には答えられないようなことを聞いてくる。
 ドイツ語でしゃべるのに疲れて目を閉じても、おかまいなしに話掛けてくる。彼女らの間でも絶えず声高に国政批判をし、ある政治家をやり玉にあげ、議論は止まるところをしらない。ほとほと疲れる毎日だった。

 中国や韓国の女性が集まったらどうなるであろうか。

 それにしても痛みがいかにつらいか、常日頃丈夫で痛い思いをしたことのない身にはこたえた。
 「病せず 痛み知らぬは悪い友 早死にするは悪き悪き友」という歌を思い出したが、私も少し良き友に近付けたかな。


2019年3月10日(日曜日)

3月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 12時52分41秒

 A子は、夫から離婚したいと言われている。
 夫は、一括で300万円渡すし、今住んでいる家もA子の名義にしてそのまま住み続けてよいという。
 A子は、今の生活に安住したい。夫は数年前から家を出ているので、今更離婚しなくてもと思っている。

 夫から離婚調停が出された。

 A子は、どうせ夫は出せないだろうと思って、1000万円払ってくれるなら離婚してもいいと言ったところ、夫は何とか1000万円を払うと返答してきた。A子は1000万円と家をもらって泣く泣く離婚することにしたが、それ程夫は離婚したかったということなのだ。

 B子は、離婚したいが夫が応じないので調停申立をした。
 夫名義の財産は2000万円になるので、財産分与の請求権としては半分の1000万円である。しかし、B子は、一切何もいらないから離婚してほしいといったところ、夫は、しばらく考慮した末、離婚に応じることになり調停離婚が成立した。

 1000万円には替えられない離婚したいという事情というのがあるものなのだ。


2019年2月20日(水曜日)

2月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 10時55分37秒

 私の弟が70才で裁判官を退官し、東京近郊で弁護士になった。

いろいろわからないことがある度に、私に電話してくる。私の事務所で使用している委任契約書を始め、種々の書類のひな型を送付してやったが、依頼者との関係でどうしたらよいのか戸惑うことが多いようだ。
 例えば、あまり証拠価値がないと思われる資料を「証拠として提出してほしい」、「この人もこの人も証人として尋問申請してほしい」、「これ以上ないとは思うが、もっと夫の財産調査をしてほしい」等々。

 弟は、今まで裁判官だったから、出された資料や主張されている事実に基づいて、法律的に判断して判決を出すのが仕事で、直接事件の当事者と接触する機会は少なかったかもしれない。

 しかし、弁護士というのは、まず、依頼者の話をよく聞いて、何が不満なのか、何がしたいのかを把握し、その後に訴状や申請書を書いて出すのだ。
 裁判官から見たら、「こんな無駄な証拠を出して」とか無理な主張だと思われるかもしれないが、依頼者本人の満足度も考えなければならない。依頼者本人としては、あれもこれも提出して、その結果敗訴したなら仕方がないと思っても、「あれを主張してくれたなら」、「これも提出してくれたなら」と思うと、いつまでも不満が残るものなのだ。そこを裁判官は、理解できないのかもしれない。

 裁判官は、当事者(原・被告)に片寄らず、中立の立場で判断しなければならないが、弁護士は、まず依頼者の立場に立つという点が根本的に違うのだ。

それがわからないと、良い弁護士にはなれない。


2019年2月10日(日曜日)

2月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 10時52分18秒

 クリスマスや暮れ・正月など、時々、我が家に子どもらが孫を連れて集まると、総勢11人となる。

 孫たちの成長をみるのが楽しい。

 一番下の女の孫○子は5才。今までは母親にしがみついて、ぐずったりろくに物も食べなかったり、わがままを言ったりしていたが、いつの間にか大人びて、お気に入りのエプロンをつけて食器運びや片付けの手伝いをするようになった。エプロンをはずして「お片付けの時間は終了です」と声高らかに宣言するのもかわいい。また、○子は、中学3年生の従兄弟が大好きで、彼がソファでテレビを見ていると、しなを作ってすり寄っていって、ピタっとくっいて一緒にテレビを見ている。

 その父親(つまり私の息子)との会話も面白い。
  ○子「お母さんが怒っている。どうしたらいい?」
  父親「それは○子が、悪いことをしたからでしょう」
  ○子「そうなの、さわっちゃダメと言われていたのに、飾り付けにさわって壊してしまったの」
  父親「じゃ、○子が謝らなくちゃ」
  ○子「でもさわりたかったの。謝りたくないの。お父さん代わりに謝ってくれる?」

 私は、子ども3人(子・丑・寅年生まれ)を育てていた時期、2年間はドイツにいて仕事をしていなかったので、十分子育てを楽しめた。楽しんだと言っても、常にいたずらをしたり、散らかしたりする子どもにはイラついて叱っていた。
 それを夫は、「散らかすのが子どもの仕事なんだ。何もしないで部屋でじっとしている子どもだったら、かえって心配だろう」と私を諭していた。また、ある時、夫が、かがんでよちよち歩きをしているので、「何をしているの」と聞くと、子どもの目線では、周囲がどのように見えているのか体験しているのだと言う。私より夫の方が子育てに向いているなと感心した。

 知人の裁判官夫婦に子どもが生まれた時、夫が、1年間の育休を取った。彼は、子育てが楽しくて、毎日新しいことの発見だと感激している。

 そうなのだ。男性も育児すべし。そうすると、親子も夫婦も円満、離婚問題など起こらないと思う。


2019年1月20日(日曜日)

1月20日

カテゴリー: - fujitasougou @ 10時49分55秒

 ひと頃前までは 相談者は、たいてい30代から50代だった。

 しかし、この頃は、相談者の8割が高齢者ではないかと思うようになった。私も年を取ったからという訳ではなく、それだけ高齢者の多い社会になったということだ。しかも、高齢者の方の多くは、耳が遠くなり、記憶力も落ちている状態なので、何回も同じことを説明しなければならない。相談内容の話が、回りくどくて大事なことを聞き取るのに時間がかかる。中には、怒りっぽくて、こちらの言った言葉の端々をとらえて、くってかかられることも度々ある。

 これからは、相談者・依頼者の年齢に関わらず、私も、対策を考えないといけない。

 以前は、相談に対しての説明を書いて、相談者に渡しただけだったが、コピーを取って自分の手許にも残しておくようにした。そうしないと、後でそんなことは聞いていないとか、違った内容を説明されたと、もめる虞があるからだ。

 特に、お金を受け取る時は、注意が必要で、着手金なのか、預り費用なのか説明するだけでなく、委任契約書に明記し、さらに、お年を召した方には、ご本人の了解を得て、子どもや親族に電話して、本人が弁護士に依頼したい旨の意思を伝え、同意をもらうようにしている。それでも、事件を着手した途中で、「やはり訴えを取り下げてくれ」とか、「(私に対する)委任を解除したい」等言われる場合があるので、その時も、きちんと私に対する要望・依頼を文書にしてもらうようにしている。

 また、依頼内容の進捗状況について、文書や口頭で報告するだけでなく、特に、裁判や調停においては、大事な期日には同席してもらうことが必要だと思い、依頼者にもそのように説明し、期日に同席してもらっている。


2019年1月10日(木曜日)

1月10日

カテゴリー: - fujitasougou @ 10時47分41秒

 一日、法律相談の当番だった。いろいろな人の相談を聞いていると、いかに世の中に悪い人がたくさんいるかよくわかる。

 A子は、一週間旅行に行く間に、友人B美がA子の留守中飼いネコに餌をあげに来てくれると言うので、ありがたいと思って頼んだ。A子が帰宅した後、信販会社からA子が買った覚えのない化粧品などの請求書約30万円が送付されて来たので、不審に思ってB美に問いただしたところ「ごめんなさい。部屋の中にクレジットカードが置いてあったので、つい誘惑に負けて、そのカードを使って買い物をしてしまった。毎月1万円ずつ返すから許して」と言われた。
 しかし、B美からの返済は、2ヶ月で滞ってしまった。どうしようという相談。

 C男は、久しぶりに小学校の時の同級生D太郎に会って、飲みながら話をするうち、「今、境界争いで困っているんだ」とD太郎に打ち明けたところ、「オレの知っている弁護士を紹介しよう。30万円で安くやってくれるよ」と言うので、後日D太郎に30万円を預けたところ、そのまま彼と連絡が取れなくなってしまった。
 どうしようという相談。

 E子は、自転車で転んで膝を痛めてうずくまっていたところを通りかがりの男性に、「大丈夫ですか、近くで薬を買って来てあげましょう」と声を掛けられ、その男性に自転車を貸したら、そのまま乗り逃げされてしまった。警察に被害届を出したいが、その男性の名前も住所もわからない。
 どうしようという相談。

 いずれの相談も、親切を装って相談者を欺している。しかも、その金額は30万円位で、わざわざ訴える手間暇・費用を考えると、泣き寝入りをしてしまいそうなケースばかりだ。

 人をみたら泥棒と思え、とは言いたくはないが、ちょっとした詐欺の被害に遭わないようにするには、自分自身で警戒を怠らないようにするしかないのが現状だ。


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